火曜日, 07.09.2010


ポスターカラー/古井戸 PDF 印刷
渡良瀬物語 - 渡良瀬物語

降りしきる雨。

街中の何もかもがにじむ風景を彼女は好きだと言った。

途切れた会話の続きを始めるまで、いつまでも外の景色を眺めていた。

彼女は植え込みの緑を見る。

樸は彼女の横顔を見ている。

飲みかけのオレンジジュースは置き去りにされたようにテーブルに置かれている。

店内はこれから何か大切な儀式が執り行われるかのようにひっそりとしていた。